スローフードって?
- Resisted date2016.12.28 |
- Movie Time4:29 |
皆さんは、「スローフード」という言葉をご存知ですか?
現代、とりわけ先進国では、ファーストフードの拡大による「食の画一化」が進み、大量生産、大量流通、さらに食品添加物や遺伝子組換え食品など、従来の食文化とは全く異なる波が押し寄せています。これは、せわしない現代社会を象徴するような傾向です。
しかし、こうした食文化に危機感や不安を感じる人が近年増加してきました。そうした背景のもとイタリアで立ち上がったのが「スローフード運動」です。これは、’バラエティ豊かな地域の食を再発見し、これを愉しみながら、人が豊かに、そして平和に生きていくうえで欠かすことのできない「食の喜び」を取り戻そうという運動です。’日本でも最近少しずつ浸透し始めたこの概念は、もともと多様な風土にそれぞれの食生活、嗜好、気候に適した豊富な食材、調理法を有する日本の食文化に繋がるものがあると思います。
今回グリーンTVは、スローフード協会創設者であり現会長でもあるカルロ・ペトリーニ氏に取材をさせて頂きました。ペトリーニ氏は1949年にイタリアで生まれ、89年に北イタリアの小さな町ブラで現在のスローフード国際協会を設立しました。それ以後、世界初の食科学大学の創設や「テッラ・マードレ(世界生産者会議)」などで活動を続けています。
本インタビューでは、ペトリーニ会長より「食と生物多様性の関係」や「食生活の持続可能性と地域の重要性」、さらに日本の消費者へのメッセージを頂きました。
日本では、スーパーに食物が並んでいるのが当たり前で世界中の食物が簡単に手にはいります。しかし、世界を見てみると飢餓に苦しみ、その日の食べ物のを手にれるのに必死になっている人々がたくさんいるのです。世界人口を養えるだけの食糧が生産されているにも関わらず、こうした現状がある原因は、食料の偏りと先進国による多量な食べ物の廃棄にあります。とりわけ日本では年間1900万トンの食料が廃棄されており、そのうちの500万トン~900万トンが、まだ食べられる状態で廃棄されています。このような現状を皆さんはどう思われますか?
「スローフード」の概念は、こうした食の乱れを見直し、日本の本来の食文化を再認識することで、豊かな食文化を取り戻すだけでなく世界の食の問題を解決していく糸口に繋がっていくのではないでしょうか?
執筆:Green TV大瀧
【関連URL】
●スローフードジャパン
http://www.slowfoodjapan.net/index.html
●スローフードすぎなみ
http://slowfood.smile.tc/