アフリカ象 密猟による大量殺戮〜カメルーン
- Resisted date2016.12.26 |
- Movie Time4:43 |
のそのそと揺れる大きな体、優しく深い目。ゾウはいつだって子供たちに大人気の動物だ。しかし「ゾウさん、ゾウさん、お鼻が長いのね?♪」と、もうすぐ2歳になる娘に歌ってやるたびに、ゾウを巡る状況はそんな呑気なものじゃないのに、とついつい胸が痛くなる。この映像は子供たちが愛してやまないゾウさんが、世界的にどんな危機に立たされているかを教えてくれる。IFAW(国際動物福祉基金)は、世界15カ国にオフィスを持ち、国際的に活動する動物保護団体。クジラ、ゾウ、アザラシなどの稀少動物の保護や、動物の緊急支援活動など様々なキャンペーンを展開している。
ちなみに映像中に出てくる通称「サイティス」とは、ワシントン条約のこと。日本語で「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」は、野生動植物の国際取引の規制を輸出国と輸入国とが協力して実施することにより、採取・捕獲を抑制して絶滅のおそれのある野生動植物の保護をはかることを目的としている。
日本はワシントン条約で、自然死したゾウなどを一定期間に限って取引することを許可されている数少ない国だ。象牙の売買がしっかりと監視されていることや、得た収益はゾウ保護と地域発展のためのプログラムだけに使うという約束が守れる、と判断された結果だ。しかしこの映像にあるように国内規制があるからといって、違法な密輸がなくならないわけではない。いつの時代も目先の利益しか考えられない人たちが存在する。環境問題を解決するために、今こそ私たち1人1人の道徳心と価値観が問われている。
子どもがもう少し大きくなったら、ゾウの置かれている現状についても、ちゃんと説明して教えることにしよう。
【執筆】丹羽順子
<関連webサイト>
●IFAW Webサイト(地域が選べます)
http://www.ifaw.org/splash.php
●IFAW日本支部のゾウの問題についての説明ページ(日本語)
http://www.ifaw.org/ifaw_japan/save_animals/elephants/index.php