今回の番組は、アメリカを代表するビール会社の１つ、ミラー社の環境対策を紹介する番組です。ミラー社は1855年にアメリカ・ウィスコンシン州ミルウォーキーで創業されたビール会社。日本でも売られているので知っている人も多いのでは？

ただ、ビールメーカーとして知ってはいても、ミラー社がいかに熱心に環境対策をおこなっているかを知っている人は、まだまだ少ないはず。この番組では、その環境への熱心な取り組みを総合的に紹介しています。

最初に紹介しているのは工場でのエネルギーや水の削減対策。職員への教育により、職員自身に気づかせて省エネを進める取り組みや、水の使用量を削減する取り組み（国連の基準よりも少ない量の淡水でビールを製造）が、社員へのインタビューを通して紹介されます。次に紹介されているのはアーウィンデールとフォートワースの工場の新しい排水処理施設の試み。ここでは排水からバイオガスを作り、それを再生可能エネルギーとして工場の電気に使っているとのこと。これは画期的ですね。また、工場の工程などの見直しで徹底的に省エネを進めるのも大事だとのことです。

この他にも、パッケージに使うアルミや瓶の原料の削減（缶のサイズを小さくしたり、パッケージを99％リサイクル可能にしている）、工場で出る廃棄物などの徹底的なリサイクル（ほとんどがリサイクルされるので、工場のゴミはゼロに近い状態）、仕入れ先との環境対策の協調などの対策が紹介してあり「ここまでやっているとは！」と驚くはずです。日本の企業は環境対策では先進的な取り組みをしていると言われますが、アメリカの企業も負けていません。ビジネスにおける環境対策に興味のある人、ビール好きの人はぜひ見てみてください。

【執筆】阿久津　美穂(Slow Media Works)http://www.slowmediaworks.net

＜関連webサイト＞
● ミラー社の環境対策について（英語）
環境対策の詳しい情報が載っています。
http://www.millercoors.com/what-we-believe/healthy-environments.aspx