ワシントンDCに本部を置くNGO「NRDC – The Natural Resources Defense Council」（天然資源保護評議会）の活動を紹介する映像クリップ。NRDCとは40万人の会員を有する最大級規模のNGOで、活動の目的は「地球上の野生生物と野生地域を守り、あらゆる生物のために安全で健全な環境を確保すること。」世界各地の環境問題を対象にしたイベントの開催、デモやメールによる抗議行動を行なう。また科学者や法律家などのスペシャリストを抱え、大企業相手に訴訟を起こす等の活動が特徴的。1965年に結成された日本で最も規模の大きな反核・平和団体の一つ「原水禁」でも、NRDCが作成した核兵器の資料を使うなど、世界的な影響力も強い。

日本ではNGOというと、いまだ「市民活動」というイメージしか持ち合わせていない人も少なくない。しかし世界にはNRDCのような専門家集団が存在し、行政や企業のトップと対等にやり合って社会変革を達成している。市民社会の成熟は時間のかかることだが、日本でもNRDCのような団体が近い将来、いくつも出現することを期待したい。

【執筆】丹羽順子

＜関連webサイト＞
The Natural Resources Defense Council
http://www.nrdc.org/