E-Team~子供たちの環境活動
- Resisted date2009.05.29 |
- Movie Time5:30 |
今回ご紹介する映像は、イギリスのイーストチャーチ小学校での取り組みです。この小学校では、生徒が主導となった省エネを実践し、2006年にはAshden Awardsで優勝。賞金10,000ポンドを獲得しました。「E-Team」というエコチームを結成し、各クラスの電気の使用状況の徹底した監視ぶりが、受賞に繋がりました。
受賞に大きく評価されたのが、「E-Team」という生徒たちで結成されたエコチームの活動。「E-Team」では6人のメンバーがペアになり、学校中の電気の使用状況を見回ります。主なチェックポイントは、電気や電化製品のスイッチが切られているか、そして、室内の暖かい熱を逃がさないようドアを閉めているか、ということです。全てのクラスに担当エリアが割り振られており、「E-Team」は状況を厳しくノートに記録していきます。そして週末には1週間の記録を報告し合い、一番良く出来ていたクラスは、週に1度の集会で表彰されます。
「E-Team」の活動内容が素晴らしいのはもちろんのこと、メンバーである生徒たちの表情が活き活きと輝いていることがとても印象的です。彼らの目は、使命感と自信に満ち溢れています。チームの活動時間は、みんなが遊ぶ昼休み。でもそんなのお構いなしで、黙々と働き続けます。映像の中では「この仕事が好きだ」と言うメンバーもいます。それもそのはず、この小学校の環境教育では「自然環境と学校を大切にすることについて、誇りを持つこと」をいつも子どもたちに伝えている、と教師は言っています。そして「学校の自然環境について全員で調査し、改善点を見つける」という生徒の積極的な参加を促しながら、生徒自身の手で解決のための方法を「実践する」場を作ることを目標としており、それを10年以上続けています。
ですので、「E-Team」のメンバーだけでなく、学校全体の環境意識はとても高く、一人ひとりの生徒の意識の中には「自然やエネルギーを大切にする」というアイディアが当たり前のように刻み込まれています。それは学校内だけに留まらず、家に帰っても実践しているようです。映像では、母親が「子どもたちが、電気を消し、水を節約するよう私に教えてくれるの」と、わが子のエコぶりを自慢するように話しています。
環境への取り組みが学校内だけに留まらず、家庭にも広がることは、とても素敵なこと。私たちが身近に出来るエコ活動は、日常生活の中にたくさんあります。さらに、学校で得た知識を家で両親に伝え、親子でコミュニケーションを取ることも出来ています。この小学校の活動は、学校内で行われる「E-Team」の活動だけでなく、様々な面で高く評価することが出来そうです。このように子どもと一緒になって、まるで毎日「歯磨き」や「机の整理整頓」をするように、日常の中で当たり前のように環境問題に取り組める時代がもうやって来ています。あなたの街のコミュニティでも、こういった取り組みがどんどん増えてくるといいですね!
green writer: 植村レイラ
【関連URL】
●Ashden Awardsサイト内のイーストチャーチ小学校の活動のケーススタディ
http://www.ashdenawards.org/winners/eastchurch
●イーストチャーチ小学校
http://www.eastchurch.kent.sch.uk/