とかちローカルサミット~持続可能な地域社会を目指して

tokachi01.jpg北海道帯広で開催された「とかちローカルサミット」。持続可能な社会の構築に向けて、全国で本気で動いている有志が「環境」と「地域」の2大テーマのもとで集まり、自分たちの本気・本音をぶつけ合いながら、地域(自然)と人間、さらにはその関係の中に存在する、お金や国・地方、企業、個人の行動を見直し、「ローカルとグローバル」が連携する新たな社内構築を目指すというもの。
本気で取り組む志を持った民が集まるということで、ここでは「志民」という字を使っている。サミットでは、ローカルサミット宣言なるものが発表された。

tokachi2.jpg<ローカルサミット宣言>
①くらしの起点を、いのちの原点である農林水産業におく。
②環境保全は、森里海の連環から構想する。
③街づくりは、都市との交流を組み込んだ農商工連携による。
④豊かさの源泉を利潤追求型の産業からエコファクチャーへと転換する。
いのちの輝きに貢献するものづくりに従事していく中で、人々の労働意識は「稼ぎ」から「仕事」へと転換する。
⑤金融は、貨幣に換算しきれない価値を増価させる新たな金融の仕組みも創出しつつ、貨幣価値至上主義の主客転倒から脱却する。
⑥学びは、いのち・心を大切にし、世代を紡ぐ伝統的共同体の教育力を再生し、活用する。

tokachi3.jpgまた、各セッションでは、以下のようなテーマで開催され、それぞれの分野における、課題を討議。最終的にそれぞれのセッションでアクションプログラムが生み出された。その一部を簡単にご紹介する。
◇持続可能な地域と金融
・貨幣愛に翻弄されない社会の価値観への転換を図る
・ 都市・地域の志金の自然資源等への貯留とお金ではない形でのリターンを組み込んだ志金の循環
・ 地域間の連携によるコミュニティー通貨のネットワーク化
◇持続可能な地域と経済
・先進国の消費者・企業が国内の農山村社会や海外の発展途上国への理解と想像力を養い、持続可能な文明のありようを構想
・グローバル市場経済の中で、ローカルの価値を生かし、見つけるためプライシング(値付け)の哲学を変えていく(価値あるものを高く売る)
・ ローカル経済社会の豊かさを正当に評価
◇ 持続可能な地域とまちづくり
・地域からまち、まちから場所へ
・潜在的な地域資源をあからさまに
・地域のDNAを継承する
◇ 持続可能な地域と環境
・ 海と森の多様な価値の認識、沿岸を大切にする教育
・ 「必要なものを必要なだけ必要な質で」資源投入
・ 自然に対する考え方の転換
◇持続可能な地域と食
・外国頼みとせず、食料の国内供給力を向上させる
・ 志民連携して国内農業を維持する仕組みを創設
・ 消費者として日本の農業、食を買い支える
・ 本物の味がわかる味覚教育、食品の値段の意味を知る教育を行う
・ 地域の資源をいかし、失われた繋がりを取り戻す
◇持続可能な地域と教育
・家庭、地域の持つ基礎教育力と母親緑の復活
・ 自然体験等の体験学習の普普及
・地域共同活動への積極的参画を

どの分野においても、持続可能(サステナブル)な志が入っていなければならないのであろう。まずは、自分の足元から見直してみることを考えてみて欲しい。
関連webサイト
とかちローカルサミット
http://local-summit.kaisya.info/

伊万里はちがめプラン
http://hachigame-plan.org/

共働学舍
http://www.kyodogakusha.org/