持続的な漁業を考える~海から食品売り場へ

greenpeace_sea_to_shelf1new01.jpg人々は海洋から様々な多くの恵みを受け、人々の多くは漁業により収入を得て生活をしています。しかし過去数十年、私たちがこれまで受けてきた海の恵みに限界があることが知られるようになりました。人間による水産産業のために多くの魚介類が絶滅の危機に直面し海の生態系が破壊されています。このような理由から漁猟方法や漁業法、小売業者、消費者の意識改革の必要性が問われています。

国際環境保護団体のグリーンピースは海産物供給のための指針や国際的漁業法を定めることで小売業者の意識改革を図ろうと努めています。
漁業方法の一つの例として、アメリカ、ポートランドのアメリカイチョウガニの捕獲方法が紹介されています。ここではメスは引き上げの際取り除かれ、一定の大きさ(6.25インチ)に満たないものは海に戻し将来の捕獲のために保存されます。こうすることにより、人々は継続的に収入を得ることができるのです。

greenpeace_sea_to_shelf1new02.jpg継続的に海産物を店頭で販売できるよう取り組み始める魚介類の小売業者もいます。番組で紹介されている、イギリスのMarkes&Spencerもその一つです。
このスーパーでは、長年にわたり独自の海産物販売方針に基づいて調達場所から店頭販売にまで責任をもち、消費者に品物を提供しています。Markers&Spencerのこうした取り組みは消費者の心にも響き、たとえ海産物の棚から品物がなくなったとしても利益が減少することはないということです。

このような海産物販売方針や、漁業法をより公的にすることで、海洋の生態系を保持し継続的に海産物を捕獲可能にすることができると考えられ、それは将来的に漁業に携わる人々の仕事と収入を確保し、彼らの生活を支え、またわれわれの食卓に魚介類が並べられることにもつながるのです。

greenpeace_sea_to_shelf102.jpg番組では、目先のことだけでなく、将来的な視点に立ち持続的に漁ができるよう現在の捕獲方法を変え、漁業法や海産物小売業者の意識を変えることが大切であり、また、消費者の立場を考慮した政治家や小売業者の決断が、地球の海洋の命運を左右することを紹介しています。

執筆:大森美和

【関連URL】
●グリーンピース・ジャパンHP
http://www.greenpeace.or.jp/info/