Development Marketplace2008
- Resisted date2009.02.20 |
- Movie Time3:17 |
今回ご紹介するのは、世界銀行が制作した”Development Marketplace 2008″の受賞者とその取り組みを紹介する番組です。同賞は、世界銀行と同大会に協賛する団体が主催するもので、世界中から農業を支援する新たなプロジェクトを募集し、市場拡大につながる潜在能力を持つ20以上のアイディアに対し、400万米ドル以上の助成金を贈ります。
世界中のおよそ1800もの団体から農業を支えるアイディアが寄せられ、最終選考に残った100団体は首都ワシントンに招かれました。そして世界銀行の幹部に※1自分たちのアイディアをプレゼンテーションし、優れた潜在能力を持つ22団体が助成金を得たのです。
番組では、最終選考に残った100団体の晴れ姿が映し出され、その中で助成金を得た3団体の取り組みを紹介しています。
ウガンダの団体は乳牛を2~5頭所有する小規模牧夫を対象にした牛乳冷却機を開発。牛乳は、1日の55%を夕方生産しますが、夜間に市場へ輸送する手段がないために傷んでしまう事実を紹介。そこで牛乳冷却機を開発し、市場に運ぶまでの間、牛乳の品質を保ちます。
また、パラグアイの団体は森林栽培と生態系保護に関する計画で受賞。これは、政府の資金提供によって農民が土地を保全したり森を保護したりする仕組みを構築するというアイディアです。セネガルの団体は、地元で採れた種子からできたバイオ燃料で動くモーターを漁協と農協40団体に提供。このモーターはボートにも、油を搾る機械にも、小型トラクターにも使える点が幅広さを感じさせます。
主な選考基準は、いかに独創的なアイディアかと、実行したとき、現状がどのように変わるのかという2点だと、ビル&ゲイツ財団のマーシー・カランガ選考委員は言っています。また、受賞した野生生物保護団体カンボジア計画のカレン・ニールセン氏は、受賞は第一歩に過ぎず、助成金で活動を強化していきたいと語っています。
受賞16ヶ国中の大半が中南米とカリブ海諸国。先進国でITやマネー、工業により巨万の富を得た企業が、農業や自然に頼った地域を支援する計画に助成金を提供しています。この方法により、食糧とは直接関係のない方法で稼いだお金が、食糧や環境保護に役立つよう循環しています。
このような活動は、私たちが食料を購入するときに、フェアトレード商品を購入するなどの行為を通じて行うことができます。
受賞者の誇らしげでやる気に満ち溢れた姿に刺激を受けます。どうぞご覧ください。
【執筆者】小田原由花
<関連Webサイト>
News&Broadcast Development Marketplace 2008(英語)
http://web.worldbank.org/WBSITE/EXTERNAL/NEWS/0,,contentMDK:21917218~menuPK:51416191~pagePK:64257043~piPK:437376~theSitePK:4607,00.html