持続可能なヤシ油〜RSPO認証〜

ヤシ油はアイスクリームやマーガリンなどの食料品から、化粧品、洗剤、そして最近はバイオ燃料として幅広く使われており、需要が高まり続けています。その影響で、原料となるヤシの木のプランテーションも増え続け、プランテーションのために生物多様性の豊かな森が伐採されています。このままで生態系は、人々の生活は成り立つのでしょうか?この疑問への1つの答えを出しているのが、今回の番組です。

 

制作しているのは、約100カ国で活動している環境保全団体のWWF。最初に「あなたの地元のスーパーの梱包された製品の50%にヤシ油が含まれています」と、ヤシ油がいかに身近に使われる原料なのかを紹介。そして、ヤシ油の生産国インドネシアではヤシ油のためのヤシのプランテーションで豊かな森が危険な速度で失われていることを伝えています。

 

ここで一旦「では、ヤシ油をやめなければならない?」という問いかけが。そして、その答えは「いいえ」。インドネシアで生産されるヤシ油の45%は、貧困から抜け出すためにヤシ油を生産している小規模農家で、実際、ヤシ油の生産に携わるようになり、安定した生活がおこなえるようになった農家がたくさんいるのです。では、森も人々の生活も守るには?

 

そうして、出された1つの答えがRoundtable for Sustainable Palm Oil(RSPO)という認証制度です。この制度は、持続可能な方法でヤシ油を生産している企業や農家を認証する制度。番組の後半ではこの制度がじっくり紹介されています。

 

スーパーで見かける製品の原料、ヤシ油。次に選ぶときはRSPO認証の原料を使った製品、または、ヤシ油が人にも地球にもやさしい方法で作られていることが分かる製品を購入したいですね。

執筆:曽我 美穂(Slow Media Works)※www.slowmediaworks.netリンクしてください。

 

[関連サイト]

  • WWF-Palm Oil(英語)

今回の番組に関するページです。

http://wwf.panda.org/what_we_do/footprint/agriculture/palm_oil/