貧しい人々を襲う地球温暖化~先進国の行動は?!
- Resisted date2009.01.16 |
- Movie Time2:25 |
今回の番組は世界的な国際協力NGOのOxfam(オックスファム)が制作したアニメです。オックスファムは世界100カ国以上で、そこに住む人びとと共に活動する民間の支援団体で、貧困に生きる人びとがその貧困から抜け出そうとする努力をサポートし、また貧困そのものを根本的になくそうとする活動を行っています。
そんなオックスファムが、このアニメで伝えたいことは「気候変動の最大の被害者になるのは貧しい人々だ」ということ。気候変動の原因となる二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスをたくさん出しているのは、工場がたくさんあり、電化製品や車を頻繁に使っている先進国。しかし、皮肉なことに気候変動の原因をあまり作り出していない貧しい途上国の人々が、洪水やハリケーン、干ばつなどの気候変動の被害を、最も大きく受けると予測されているのです。
イアン・ゴールドストーン氏が制作したアニメは、この事実をセリフをともなわない映像だけで表現。アニメでは右側がのどかな田園風景の広がる途上国、左側が工業化を進める先進国という設定で、自然が破壊され、開発されていく様子が描かれます。最初は何の影響も受けていなかった途上国も影響を受け始め、電気や車を少しずつ使い・・・そしてある日、氷山が溶け、途上国で干ばつが起こります。それでも開発を止めない人々。最後はどうなってしまうのでしょうか?深く考えさせられる内容です。
このアニメが発表されたのは2008年11月。2009年は今後の気候変動への対策を世界各国が会議で話し合い、CO2削減目標などを具体的に決定する重要な年になります。オックスファムはこのアニメを通じて「手遅れになる前に対策を!」と訴えているのです。深く考えさせられるこのアニメ。ぜひ見てみてください。
【執筆】阿久津 美穂(Slow Media Works)http://www.slowmediaworks.net
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● Oxfam-Face the Music(英語)