子供たちを救え~サーフエイドの活動~

katiet_health_training_center01.jpg今回の番組では、インドネシアのメンタワイ島で、村人の健康を守る活動を続けるNGOサーフエイドの活動を紹介しています。サーフエイドは、医師でサーファーでもあるデイブ・ジェンキンズ博士が設立したNGOで、きっかけはデイブ博士がサーフスポットとして知られているメンタワイ島に訪れたことでした。素晴しい波に出会えたものの、メンタワイ島でデイブ博士が見たのは、予防、治療ができるマラリアなどの病気で多くの人々、特に女性や子どもが亡くなっているという現状。そしてこの問題を解決し、人々の健康を守ることを目的に2000年にサーフエイドを設立しました。

katiet_health_training_center03.jpgサーフエイドで最初に取り組んだのはマラリア対策。蚊帳を配ったり、使い方を指導したり、マラリアに関する教育を実施。2001年に対策を始めてから、対象地域ではマラリアに関連する原因による死亡率が90%も減ったそうです。また、現地の保健所との協力で赤ちゃんや幼児への予防接種も積極的に実施。サーフエイドが活動を始める前は、島に住む家族の半分が5歳以下の子どもを病気で亡くした経験があったこの島で、サーフエイドは積極的に予防策を実施し、成果を上げているのです。

特に2004年以降にサーフエイドが力を入れているのが、病気を未然に防ぐための教育活動。そこで衛生的な住まい、食べ物の食べ方などを実例を見せながら教えるセンターをクイックシルバー・ファンデーションと共に設立しました。クイックシルバー・ファンデーションはサーフィンやスノーボード関連のスポーツ用品やアクセサリーのブランド「クイックシルバー」の設立したNPOで世界中の環境関連のプロジェクトを、資金援助などを通じて支援しています。

katiet_health_training_center02.jpg番組では実際に適切な食事法の指導によって栄養失調が治った子どもや貧血にならずにすんでいる妊娠中の女性の事例も紹介。正しい健康知識の必要性がよく伝わってきます。サーフエイドの最終的な目標は、予防できる病気などで亡くなってしまう子どもをなくすこと。このセンターは、その目標達成に向けた重要な施設になりそうです。

執筆:阿久津 美穂(Slow Media Works)
http://www.slowmediaworks.net

[関連サイト]
● サーフエイドのHP(英語)
サーフエイドの活動の詳細が載っています。
http://www.surfaidinternational.org

さらに、今回のセンターについて詳しくはこちら
http://www.surfaidinternational.org/site/pp.asp?c=ekLPK4MOIsG&b=1841297

● クイックシルバーのHP内の活動紹介(英語)
今回のセンター設立に関するニュースのページです。
http://au.quiksilver.com/community/katiet.aspx