いのちの水を得るために〜パプアニューギニア

oxfam_bougainville_water01.jpgのサムネール画像蛇口をひねれば、清潔な水が出てくる。私たちにとって当たり前のようなことですが、これが決して当たり前でない人々が世界にはたくさんいます。人口約600万人のパプアニューギニアでは、人口の実に4分の3にあたる人々が、身近に清潔な水を確保できない状況です。そこで、オックスファム・ニュージーランドでは、Water for Survival(生き抜くための水)キャンペーンの一環として、パプアニューギニアの村々で、保健衛生の状況の向上と、安心で安全な水をもたらす活動を、地元の人々と一緒におこなっています。この番組は、その活動のレポートです。

オックスファムは、世界98カ国で、貧困を克服しようとする人々を支援し、貧困を生み出す状況を変えるために活動している民間の国際協力団体です。第二次世界大戦後にヨーロッパの支援のために立ち上げられたのがはじまりで、その後支援は開発途上国の援助に広がり、現地の人々とともに貧困から脱するための活動をおこなうようになりました。90年代以降は、世界各地でオックスファムを立ち上げ、本部と支部といった体制ではなく、お互いが仲間として連携し、国の事情にあわせた援助活動をおこなっています。

番組では、オックスファム・ニュージーランドが太平洋地域でおこなっている水のキャンペーンの実際を伝えるべく、パプアニューギニアの村での活動を丹念に追って、紹介しています。最初に出てくるのは村の現状。村にはトイレもないため子供に病気が広がってしまう話や、数時間かけて水汲みに行っている現状が伝えられます。その後、村の人々と一緒に問題解決に取り組み、トイレを作ったり、清潔な水を確保するシステムを作る様子が映し出されます。

オックスファムが大切にしているのは、村の人々を参加させること。こうすることで、作ったシステムを継続的に使ってもらえるからです。その理念が番組の端々から伝わってくるので、注目してみてください。

執筆:曽我 美穂(Slow Media Works)
http://www.slowmediaworks.net

[関連サイト]

● オックスファム・ニュージーランド(英語)
水のキャンペーンに関するサイトです。
http://www.oxfam.org.nz/what-we-do/issues-we-work-on/water-for-survival

● オックスファム・ジャパン(日本語)
日本のオックスファムのページです。
http://oxfam.jp/