アメリカの湿地帯~ビング・クロスビーと考える
- Resisted date2009.06.05 |
- Movie Time1:38 |
今回は、アメリカのNational Wildlife Federation(NWF:全米野生生物連盟)から、破壊されつつある湿地帯に関する少し古い映像を、名俳優のナレーションと共にお届けします。
みなさん、湿地帯とはどんな所を言うのか、ご存知ですか?水鳥の生息地と湿地に関する条約「ラムサール条約」に基づき簡単にまとめると、
・沼沢地、湿原、泥炭地または水域
・低潮時における水深が6メートルを超えない海域
とのこと。日本で有名な湿地帯は、北海道の釧路湿原や、ミズバショウの美しい尾瀬、そして石垣島のサンゴ礁などが挙げられます。湿地帯は、二つの異なった生物の生息空間が移り行く場所であり、それは「ecotone(エコトーン)※」と呼ばれています。つまり、「陸地と水面の境界」、「森林と草原の境界」という「移行帯」のことで、ここには多種多様な動植物が生息しています。しかし、埋め立てなどの開発により次々と破壊されたため、保護の重要性が訴えられています。
そこで、命の宝庫とも言える湿地帯を救おう、と今回の映像で呼びかけているのが、1930~1950年代にかけてアメリカで人気を博したエンターテイナー、ビング・クロスビー。ナレーションの中で「湿地帯は多様な命の溢れる大切な場所。そんなかけがえのない湿地帯を、みんなで救おう」とアメリカ国民に呼びかけています。彼は俳優だけでなく歌手としても有名で、当時のアメリカではトップスター。そんな彼の呼びかけに、きっと多くのアメリカ国民の心は揺さぶられたに違いありません。時を越えて私たちに届く彼の渋い声に耳を傾けながら、湿原の美しさ、命のかけがえのなさを、今一度感じ取ってみてくださいね!
【執筆】green writer:植村レイラ
<関連URL>
・ビング・クロスビーのオフィシャルサイト(英語)
http://www.bingcrosby.com/
・全米野生生物協会のHP(英語)
http://www.nwf.org/
・環境白書内のエコトーンについての説明
http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/honbun.php3?kid=208&serial=10009&bflg=1