スマトラの森の中で

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インドネシアのスマトラ島というと、熱帯の森に覆われた島、というイメージがありますが、この100年間にその面積は急激に失われてきました。島の東部に広がる低地の熱帯森林は、生物多様性に富み、地球環境の観点からも極めて重要な位置づけにも関わらず減少が著しいといいます。低地の熱帯林が減少してきた大きな理由は、良質の木材を生産するということはもちろんのこと、地形的に山地よりも開発がしやすかった、ということがあるそうです。これらの森は木材を目的とした伐採のみならず、ヤシ油を採るためのアブラヤシや、紙パルプの原料になるアカシアの植林(プランテーション)への転換や、農牧場を作るために火入れ(焼却)、また鉱山開発など、さまざまな目的で失われてきました。
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低地だけではなく、沿岸部などに広がる泥炭湿地林も同様に減少しており、今から約10年後には、スマトラ島には保護された山地の森林を除くと、ほとんどまとまった規模の広さをもつ森は、なくなってしまうと考えられています。 (世界銀行、2001)この映像に関わっている団体では、民間主導による森林保護区作りなどの活動を推進しているそうです。皆さんもできることをぜひ考えてみて下さい。
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関連webサイト
バードライフ・アジア
http://www.birdlife-asia.org/index.html

SAVE THE SUMATRAN RAINFOREST
http://www.rspb.org.uk/supporting/campaigns/sumatra/