ゴリラの悲劇~剝製にされた人気物
- Resisted date2009.05.22 |
- Movie Time2:32 |
はく製を見たことはありますか?小さなものでもまるで命があるかのように見えますが、それがゴリラともなると大迫力ですよね。
イギリスの「ブリストル市立博物館」にはたくさんの剥製が展示されていますが、その中に1930年から48年まで、ブリストル市民に大人気だったゴリラのアルフレッドがいます。彼が剥製になった裏側を事件から60年経って暴いたショッキングなショートフィルムをご紹介します。
このビデオは、”Wildscreen 08 festival”という26年間続いているコンテストの中の”On Sight & Panasonic’s short film challenge”というドキュメンタリー部門で受賞した作品です。1日で撮影し、4時間で編集したというこの作品、大スクープなのです。
初めて飼育されたゴリラとして大人気だったアルフレッドは、高度な知能を持ち、計算ができフランス古典文学を読んだりしたほか、雪玉を丸めて見物客にぶつけるといったことでも人気があったようです。
今回、いろいろ資料を見てみましたが、アルフレッドの死亡原因は「甲状腺機能疾患」だったというものや「結核を患っていた」などとなっていて物騒な言葉はどこにもでてきませんでした。しかし、このVTRではアルフレッドが「ブルストル市議会の陰謀で殺害された」という60年にわたって隠蔽されてきた真実が暴かれているのです。
穏やかだったというアルフレッドが、今も穏やかに博物館で見物客を迎える姿、ヒトラーの攻撃からは逃げる猶予を与えられたのに、市議会の陰謀で殺されてしまったというなんとも虚しい事実。命の重さは等しいはずなのに、人の言葉を話さないというだけで人が動物の命を奪っていいものなのでしょうか。
人間のエゴと愚かさを浮き彫りにしています。
小田原由花
【関連Webサイト】
●”Wildscreen 08 festival”のHP
http://www.wildscreenfestival.org/index.php?pageid=272&parentid=0
●マリン スチュワードシップ カウンシルのHP。ブリストル動物園の活動が掲載されています。
http://www.msc.org/jp/press-releases/2008/2008-7-1/?searchterm=%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%B3
●Daily EchoのHP。この映像が賞を貰った時の事がかかれています。
http://www.dailyecho.co.uk/news/4016664.___Who_Stuffed_Alfred_the_Gorilla____video_wins_top_film_award/