カメルーンの貴重種ゴリラを守ろう
- Resisted date2010.07.30 |
- Movie Time2:36 |
2010年、ウィットリー賞受賞者を紹介するシリーズです。今回はカメルーンから、豊かな生物や植物を育む熱帯雨林を住民の意識を変えて保護していく取り組みに貢献した方をご紹介します。
ルイス・ンケビ氏は、1999年にカメルーンで”The Environmental and Rural Development Foundation “(ERuDeF)というNGOを設立し、南西部にあるレビアレム高原などの保護に取り組んでいます。そこには固有の動植物が生息していて、中でもクロスリバーゴリラという世界に僅か300頭しか残っていない霊長類もいることが確認されています。
この高原は人口が増えたことで人に荒らされ、生息地が分断したことや密漁などにより大切な自然が奪われていきました。
そこでンケビ氏は、どんな生物が生息しているかの調査をし、2003年にはニシアカガシラエボシドリ、ヨコジマメガネヒタキの絶滅危惧種の生息を確認したことから2005年に辺りの生物のチェックリストを作りました。また2004年にはゴリラの調査をし、クロスリバーゴリラとチンパンジー保護の行動計画をまとめました。
長期にわたって住民に自然保護の大切さを説き、生活のための密漁をやめさせるため生計手段も構築。現在は森林保護基金を設立して住民が市場に作物や商品が出回るようにしました。また、自然保護の意識が低い地域の人々に対しては、設置した教育センターを通じて自然の大切さを説き、地域の理解を深めています。
世界でもホットスポットと呼ばれるこの地域の熱帯雨林。ウィットリー賞ではたくさんの方を拝見してきましたが、どなたもバイタリティーと自然を守っていきたいという熱意、うまく地域の人に伝わるような工夫が見られます。
自分のためじゃなく、世界の人のため、地球のために、自分を生かしていきたいものです。
【参考サイト】
ウィットリー賞の中のルイス・ンケビ氏の掲載されているサイト(英語)
他の受賞者についても見られます。
http://www.whitleyaward.org/display.php?id=167