ウミガメを守れ~コロンビア

whitley_awards10_diego02.jpgコロンビアに面した太平洋の海を優雅に泳ぐウミガメ。しかし、魚の乱獲や海の汚染、海岸の開発などの影響でその数が激減しています。それを食い止めるために優れた活動をしているNGOが、今回の番組で紹介するCIMADとその代表、ディエゴ・アモロチョ博士です。
制作したのは、優れた環境保護活動をおこなっている世界各地のリーダーに表彰や寄付をおこなっている、イギリスのチャリティー団体Whitley Fund for Nature (WFN)。WFNが毎年表彰しているホワイトリー賞を受賞すると、賞金がもらえると共に、世界から優れた活動内容を認められ、世界中のメディアに注目されます。CIMADの代表ディエゴ・アモロチョ博士は2010年に受賞しました。

whitley_awards10_diego01.jpg海洋生物学者であるディエゴ・アモロチョ博士はウミガメの保護に取り組むNGO、CIMADを立ち上げ、活動しています。対象には、絶滅の危機に瀕している種のウミガメも含まれています。ウミガメの激減の背景には、先ほど述べた魚の乱獲や海の汚染、海岸の開発に加え、食料を目的としたウミガメ捕獲がありました。

ディエゴ・アモロチョ博士は、問題の解決には地域の人々を巻き込んで活動することが不可欠だとして、地域にウミガメのリハビリセンターを設立。漁師に、新しい道具の紹介などを通じ、ウミガメに優しく、漁獲量も増やせる漁業の方法や、ウミガメを捕った時の応急処置を教え、その後は逃がすように指導。また、ウミガメの状態が悪い場合はリバビリセンターに連れてくるように教えました。リハビリセンターではウミガメの保護の方法を地域の人々に教える他、識字教育なども実施。中には、砂浜に落ちているプラスチックくずを拾い集めて帽子やカバンを作るビジネスを立ち上げ、活動している積極的な女性グループもいます。リハビリセンターは地域の拠点になり、千人以上が恩恵を受けているそうです。

番組の最後にはディエゴ博士の夢も語られます。美しい海の映像とともにお楽しみください。

執筆:阿久津 美穂(Slow Media Works)
www.slowmediaworks.net

[関連サイト]

● Whitley Fund for Nature (WFN)(英語)

ホワイトリー賞のサイトの中で、今回紹介しているCIMADの取り組みについて紹介しているページです。
http://www.whitleyaward.org/display.php?id=162

● CIMAD(英語、スペイン語)

ホワイトリー賞を受賞したCIMADのサイトです。
http://www.cimad.org/