子供たちが考える未来の地球
- Resisted date2009.04.03 |
- Movie Time6:15 |
子どもたちへの環境教育の映像を作るのに一番の方法、それはどんな方法でしょうか?今回紹介する番組は、その答えです。それは、子どもたち自身が制作すること。この番組では、アニメーションや映像制作のプロが子どもたちに指導、協力し、地球の未来を考えるための映像を一緒に作りました。WWF、先生、生徒、プロが一緒に作り上げた共同作品と呼べるものです。
番組は、子どもたちの描いた絵からできたアニメ、子どもたちのナレーションで進みます。最初に紹介されるのは、昔の地球の様子。昔話のような形式で「むかしむかし、世界が純粋で動物たちが自由に生きていた時代」が描かれます。でも、やがて闇が地球を包み、多くの動植物が密猟や森の伐採などに脅かされるようになります。海も魚の乱獲で魚が少なくなり、美しい川も汚染されるように・・・。そこに登場したのがWWFという団体。世界中に保護区を作り、動植物を守ることで絶滅の危機に瀕していたジャイアントパンダ、アムールトラなどの動物の数が増え始めるようになりました。
しかし、ここでめでたし、めでたしにはなりません。その理由は「気候変動」という新たな脅威が台頭してきたこと。番組では、気候変動の原因である温室効果ガス、特にCO2について分かりやすく解説、そのうえで「このままだと地球の未来は大変なことになる」と示唆します。でもそこで終わらないのがこの番組の素晴しい点。子どもたちの観点から、私たちができることが次々と紹介されます。その内容は、車に乗らず徒歩や自転車を使う、旬のものを食べる、地産地消を心がける、きちんと管理された、動植物も守られている森からFSC認証の木材や紙を使う、学校をエコで自然に触れ合える学校に変えるように提案する、などさまざまです。
番組の締めくくりは「地球の未来のために私たちができることがあります。詳しくはサイトへ。」という言葉で終わります。子どもの観点から、押し付けがましくなく、でも大切なことはしっかり伝えてくれる内容なので、子どもにも、大人にもおすすめの番組です。
【執筆】阿久津 美穂(Slow Media Works)
http://www.slowmediaworks.net
[関連サイト]
● WWFの子ども向けのサイト(英語)
子どもたちができること、子どもむけの環境教育活動などについて、詳しく載っています。
http://www.wwf.org.uk/what_we_do/working_with_schools/
● FSC認証についてのWWFジャパンの説明(日本語)
番組で紹介されたFSC認証についての詳細です。
http://www.wwf.or.jp/activity/forest/sus-use/fsc/index.htm