ゼロからわかる?風力発電の作り方

ecotricity_g24i_full001.jpg太陽光は、有力な再生可能エネルギーのひとつ。このエネルギーをより多様に利用しようと、ビルや家屋向けのものはもちろん、携帯できる小型ソーラー充電グッズや太陽光パネル付バッグなどにいたるまで、太陽光パネルの需要はますます増えています。とはいえ、この太陽光パネルを生産する過程で、温暖化ガスを大量に排出したり、環境に多大な負荷をかけるとしたら、本末転倒かも…。そこで、生産工場に風力発電機を設置し、太陽光パネルの生産に、風力エネルギーを活用するという取り組みが始まっています。

英企業「Ecotricity」は、英ウェールズの首都・カーディフ近くにある、「G24i Innovations」社の太陽光パネル生産工場に、風力発電機1基を設置。動画「Ecotricity G24i Wind Turbine」は、その設置作業の様子を紹介しています。ショベルカーや輸送用車両、巨大クレーンなど、大型機械を用いる一方で、ユニットの取り付けや微妙な塗装は、多くの技術者たちが手作業で実施。複数に分かれた支柱をクレーンで吊り上げたり、中心部分に3枚の羽を接続する様子を見ると、多くの機械、そして、多くの人々の手に宿る技術やスキル、ノウハウが結集し、この風力発電機が生まれていることがわかります。

ちなみに、この風力発電機の発電容量は、2.3メガワット。今後25年間で、6万トンもの二酸化炭素排出量を削減できる見込みです。再生可能エネルギーを使って、再生可能エネルギーを作り出す製品を生産する―。そんな理想的な生産活動を実現した事例のひとつといえるでしょう。

執筆:松岡由希子
[関連サイト]
Ecotricity公式ウェブサイト(英語)

Ecotricityによる、カーディフG24i Inovvations工場の風力発電機の設置について、詳しく紹介されています。
http://www.ecotricity.co.uk/our-green-energy/our-green-electricity/from-the-wind/wind-parks-gallery/g24i-cardiff