アースアワー~皆で電気を消そう

wwf_eh_2010_onthenight02.jpg世界中で同日同時刻に照明を消し、地球全体で気候変動や温暖化防止を訴える「アースアワー(Earth Hour)」。今年も、3月27 日午後8時半に126カ国4000都市で開催され、気候変動のための行動を起こそうと訴えました。WWF英国が製作した「Earth Hour 2010 – On The Night!」では、この記念すべきイベントを紹介しています。

wwf_eh_2010_onthenight01.jpg日本の東京タワーをはじめ、世界各地の観光名所は一斉に消灯。人々は仄暗いキャンドルの光に集い、食事を楽しんだり、暗がりの中でゴルフ練習をしたり、楽しいひとときを過ごしながら、政治や実業界のリーダーらに気候変動を食い止めるためのアクションを訴えるべく、草の根から強いメッセージを発信したそうです。この取り組みは、世界のメディアでも広く採りあげられ、我々が直面している気候変動という課題を改めて気づかせてくれました。北極圏の氷が急速に溶けはじめ、海面上昇や砂漠化が進むなど、地球のあちこちで気候変動の兆候が見受けられる一方、気候変動を食い止めるための対策は一朝一夕に効果が現れづらいのも事実。だからこそ、地球規模で互いに協力し合いながら、より早く具体的なアクションを起こし、地道に取り組み続けることが不可欠です。実際、政治レベルでも動きが見られます。たとえば、5月に発足した英国の連立政権では、よりグリーンで低炭素な国づくりをめざし、二酸化炭素の排出量削減と再生可能エネルギーの活用推進のための政策が打ち出されています。

wwf_eh_2010_onthenight03.jpgでは、私たち一人ひとりはこの動きにどう関与すればよいのでしょう?まずは、日常の習慣を見直し、環境に優しいライフスタイルへと徐々に転換すること。そして、選挙を通じて政治に参加すること。政党や候補者の公約に耳を傾け、真に持続可能で環境に優しい社会づくりを実現できる政治を自分の意思で選ぶことは大切です。また、気候変動の深刻さやそのためのアクションの必要性をきちんと理解し、声を上げることも、もちろん必要なことですね。「アースアワー」はそのための貴重な機会のひとつといえるでしょう。

執筆:松岡由希子

[関連サイト]
WWF英国の「Earth Hour 2010」キャンペーンウェブサイト(英語)
2010年3月27日開催の「Earth Hour 2010」の活動実績などを報告しています
http://earthhour.wwf.org.uk/