家庭における風力発電の活用術
- Resisted date2010.02.19 |
- Movie Time2:21 |
「デンマーク」というと、どんなものを想像しますか?風車をイメージした方も多いかもしれませんね。実際、このイメージのとおり、デンマークは風力発電がさかんな国。デンマーク風力発電産業協会(Danish Wind Industry Association)によると、デンマークの2009年の風力発電能力は97メガワットで、すでに全体の20%を占めているそうですが、さらに2020年までにこの割合を50%まで引き上げることを目指し、工業・商業分野はもちろん、一般家庭でも風力発電の活用が進んでいます。
こちらの動画「Living in Green House」では、家庭用風力発電機を利用しているデンマークのある家庭を紹介しています。この家庭では、テレビ・パソコン・家電製品を日常的に利用するという現代的な生活をおくりながら、その電力を風力でまかなうという環境に優しい取り組みを実践しています。自宅に設置された風力発電機は7人の家族が消費する電力を十分まかなっており、さらに余った電力は売却しているのだとか。また、風力発電で得られるエネルギーを最大限に活用しようと、近い将来、電気自動車に買い替えることも検討しているそうです。
デンマークで風力発電が普及している背景には、風力が比較的安定し、竜巻や台風に遭う機会が少ないという地理的優位性もあると考えられます。一方、日本では、季節によって吹雪や台風が発生するなど、風力が不安定になりがちであるゆえ、風力発電の安定的な運用は難しいとの指摘も…。とはいえ、環境負荷の低い方法でエネルギー需要を満たすことは、世界共通の課題です。エネルギー自給率が低い日本においても、地理的特性や風土に合ったクリーンエネルギーを推進していくことが必要でしょう。
「Living in Green House」は環境と共生しながら現代的な生活を自由に楽しむ一般家庭の姿を等身大で伝えています。現代の生活を過度に制限せず、かつ環境負荷にも配慮する彼らの生活は、持続可能な社会における新しい暮らし方の一例といえるでしょう。この動画をご覧いただき、持続可能な暮らし方へのヒントを得てみませんか。
執筆:松岡由希子
[関連サイト]
●デンマーク風力電力産業協会(Danish Wind Industry Association)の公式ウェブサイト(英語)
デンマークでの風力発電産業に関する情報を発信しています。
http://www.windpower.org/en/