Petropolis 〜ペトロポリス

coop_petropolis01.jpg先日、アップされた”H2Oil”をご覧いただけましたか?カナダ、アルバータ州に存在する巨大な原油製造基地の現状を取り上げたものでした。今回は、同じアルバータ州の原油が埋蔵されている土地を上空のヘリコプターから撮影し、映画にしたもののトレーラーをご紹介します。

公開は2009年。その後、各国の映画祭で賞を受賞しています。そのショッキングなことは、イギリスの国土ほどもあるあまりに広大な土地。そこには環境破壊を伴うエネルギーが眠っています。砂と泥にまみれた油の元、それが「オイルサンド」。冷えると固まる性質の油を含んだ砂で、これを掘り起こして80度くらいのお湯をかけ、ねばねばした油を抽出します。これを「ビチューメン」と言います。1バレルの油をとりだすビチューメンを抽出する際に必要なお湯は3倍の3バレル。そこには有毒物質が多く含まれているのですが、その90%が池に流れ込んで貯まり、一目でわかるような状況になっているのです。

タールサンドからオイルを抽出することで4千万トンのCO2を排出する計算で、このことがカナダを世界一温室効果ガスを排出する国にしてしまっています。カナダのタールサンドに頼り切るアメリカと、その利益に頼るカナダ。どちらも今のうちに手を引かなければ、取り返しのつかない未来が待っているのです。

【参考サイト】
イギリス生活協同組合の有毒燃料に関するキャンペーンページ。
http://www.co-operative.coop/toxicfuels

映画”ペトロポリス”のHP。
http://www.petropolis-film.com/#/tarsands/