地球の悲劇〜オゾン層の破壊

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地球をとりまくオゾン層は、太陽光に含まれる有害な紫外線の大部分を吸収し、私たちを守ってくれています。
では、オゾン層の破壊は、なぜ起こっているのでしょうか?
私たちを守る大切なオゾン層は、冷却、洗浄剤などで使用されてきたフロンと呼ばれる化学物質が環境中に放出されることが原因だといいます。
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そのメカニズムを簡単に示すと次のようになります。
地上から
特定の種類のフロンは化学的に安定な物質であるため、大気中に放出されると対流圏ではほとんど分解されずに成層圏まで達します。成層圏では太陽光線(紫外線)を吸収して分解し、塩素原子を放出する。そして
この塩素原子がオゾンを分解する原因物質となるそうです。しかもこの分解の反応は連鎖反応となり、1個の塩素原子によって数万個のオゾン分子が分解されるといわれています。オゾン層を破壊する物質としてはCFCの他に、ハロン、1,1,1-トリクロロエタン、四塩化炭素、HCFC(代替フロンの一種)、臭化メチルなどがあります。
これらのオゾン層破壊物質の削減スケジュールや貿易の規制等具体的措置を定めたものが、映像の中に出てくる「モントリオール議定書」なのです。
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モントリオール議定書及びその改正・調整が完全に履行されると仮定すれば、2050年頃までには、1980年より前の(すなわち人為起源物質によって大気が汚染されていない)レベルまで復帰すると予想されている。
いったん成層圏におけるオゾン破壊ガスが減少し始めれば、全球及び南極域の大気中のオゾンは今後の数十年のうちに1980年より前のレベルに向かって、ゆっくりと回復に向かうと考えられるという。
しかし、将来のオゾン層はそれ以外にも、大気中におけるメタン、亜酸化窒素、水蒸気及び硫酸エーロゾルの量と、地球の気候によっても支配される。
様々な要因があるということから考えても、私たちがの1つ1つ行動が、大切なのだと言える。そして、オゾン層を守ることは、私たち自身を守ることだということも忘れてはならないだろう。

関連webサイト
UNEP
http://www.unep.fr/ozonaction/

科学・環境パネル報告趣旨
http://www.env.go.jp/earth/report/h14-03/chap_03-4.pdf